第2遊具の美形式
Schönheitsformen über 2 Spielgabe




第1遊具の「ボール」の「認識の形式」で、皿の縁を「ボール」が旋回する描写を示したが、『第2 遊具の手引書』にも音と速度が増した「遊び」として紹介されている。『全てを生命に結びつける母の 精神と、より高度な生命を全てに吹き込む母の口が、愛する子どもに歌う。まるで、球体が実際の生き 物であるかのように、球体に音や言葉や歌を、いわば、十分な生命表現を貸しながら、「廻れ、廻れ。 楽しいな。廻る、廻る、向きを変えるのは楽しいな。私のようにあなたも楽しいね」』という例のよう に、子どもの「心情」を第1遊具の「球体」に投影し、「球体」の動きに子どもが「感情移入」する提 示が特徴的である。無生物の「球体」の動きや音に共感する内容が「美の形式」になる。




「立方体」を使って、『今、母は未知の立方体を子どもの前に置き、しっかりした、不動の直観を子 どもが力強く探すように、頼むようにして話しかける。「さぁ、しっかりと立って、しっかり立て、し っかり立て」あるいは、「じっと立って、おまえを見せてね、何もしないから私達を信じてね」と話し かける』という「遊び」も、単なる「球体」の「対立する同一物」である「立方体」の性質を「直観」 する提示だけではない。共感、共鳴という「感情移入」の共通基盤を持つからこそ、「球体」と「立方 体」が「対立する同一物」であることが子どもに「直観」できると考えられるであろう。




『あなたの左手の人差し指の先を、立方体の上の方の角に置いて、立方体を支えて立たせて歌いなが ら、さらに、「指で立方体を軽く支えたら、立方体は倒れません」と話す。次に、あなたは右手の指先 で立方体の自由な角に、素早い一撃を加えて、自転するようにして、子どもの方に向きを変えながら、 「面白そうに、立方体は回ります。ある時は、右に、ある時は、左に、ある時は、素早く(激しく)回 ります」と歌うように語りかける。あるいは、立方体自体が歌うようにして、「ごらん1本足で立って ても、私は楽に回ります」と、子どもに話しかける』という提示にも「面白そうに」という「言葉」で、 「立方体」への「感情移入」を促しているわけである。




 母親が子どもを膝の上に載せ、子どもの目前で「立方体」が揺れるようにして、『母親は立方体をゆ っくり振り生命や注意深さや、子どもの感情を織り込んで歌いながら立方体の運動自体が子どもに近づ くようにして、いわば、共感をもたらすために、「揺れる、揺れる。私の揺れは、あなたに喜びをもた らす。揺れる、揺れる」と話しかける。図10を見て、図3と位置を比較してください。





今度は立方体を別の位置で振り、1つの稜を底辺として、もう1つの稜を頂点の稜として目立つよう にする。図11を見て、図4と図5の位置と比較してください。






お母さん、上述したように生命と結びつけるために、立方体から言葉が歌いかけられたようにして、 「今度は1つの稜でぶら下がり、ごらん、長い紐で楽しく私は揺れている。あなたに近くなったり、遠 くなったり」同様にして、立方体を第3の位置で(子どもに向かって垂直に)揺らし、1つの角を基点 として、もう1つの角を頂点として目立つようにして、立方体の最も長い軌道が最も長い軸になるよう にして、(図12を見て、図6と比較してください)立方体は母の口を通して子どもに話しかける。「私を 1つの角で揺らしてね、ごらん私は長く伸びますよ」』と提示して、図11では子どもの目に水平な動き であったが、図12では子どもに向かう運動で稜と角の位置の差を強調している。





『遊びに添えられている3番目の細長い棒は、いわば、延長として、両側の 平行面から同距離に突き 出して面の軸を作る。机上に端を置き、他の端を左手の親指と人差し指の間に置き、右手の指先で棒の 上部を持ち、棒に保持されている立方体を回す。回転運動によって変化した現象に注意しながら、子ど もに要求するように、「私を自分で回らせて、円柱体を私は見せましょう」と話す。自己運動に見える ことは、子どものまなざしや注意を引きつけるし、全く新しい形や形態を立方体が現す場合には、特に、 子どものまなざしや注意を引きつけるのは、角を丸い線に、稜を丸い形状の曲面に結びつけるような自 己回転運動である。表現しながら「指が私を回すと稜も角も消えます」と話しかける。同様に、棒によ って稜の対角線、あるいは、稜の軸が引き立ち、いわば、延長する。




同様に棒を稜から立方体を貫くことによって、平行している反対側の稜に刺し通され、前と同じ方法 で子どもを左の腕で支え、膝に座らせて、立方体を前のように回転し、お母さんによって、立方体があ なたの子どもに「私を自分で回らせてね、私はあなたに一番美しい環を見せましょう。あなたにこの遊 びが喜ばれるならば、あなたの望みに添いましょう」と歌う。




最後に、角の対角線、あるいは、角の軸を際だたせて、前のように回転し、立方体からあなたの子ど もに、「私を2つの角で回してね、私はあなたにとてもいろんなものを見せましょう。私の回転をあな たがそんなに喜ぶなら、私達二人とも幸せです」』という提示は、添えられた棒を使った回転運動の例 なのだが、紐での提示と異なり、一方向への一定の回転が強調されていることが特徴的である。




紐による間欠的な方向転換を伴う提示については、『今までの遊びは立方体が紐や棒で、手によって 間接的に動いた。しかし、立方体も上述の球体と同じように紐に吊され、手によって直接的に自転運動 させられる。(図16)子どもが気づいたことに、母の言葉を与え、「指が立方体をぐるぐる回せば、立 方体は回転を完成するでしょう」とか、この方法で立方体が自分から話しかけるようにして、「手が私 を強くひねると回転は私に気持ちよい」と話しかける』という紐の伸縮による自転運動の提示例が記述 されている。




フレーベルの自筆の「遺稿」に鉛筆での下図しか残っていないのだが、『下絵によると、図2の球体の 時のように立方体の面に紐をつけて回転する。「限りなく、限りなく、ある時は左に、ある時は右に方 向変換する」、「立方体」を稜の位置で方向変換する自転をさせて、「私を他人の力で回すから、私は ちっとも、じっとしていられない」




稜の位置に紐を付け、ゆっくりと同じ位置で回るようにして、「私はあなたに辛うじて丸さを見せて ます。私を踊るような丸さの輪にしてね。「立方体」を角で吊して勢いよく方向変換する回転をさせる ため、「立方体」の位置が上下に動き、「私を上下に回転させてね、あなたは美しい輪を見つけます」




第2遊具の「立方体」に棒を通し、今度は、右手と左手の指先で両端を支え、水平軸で提示する。面 に棒を通し、「私を指が速く回したら、私は車輪を見せましょう、私は円柱体を見せましょう」稜に棒 を通し、「私を回して、私を回して、私は曲線を見せましょう」




角に棒を通して、「指が私を速く回したら、私は谷と山を見せましょう」「立方体」の外周面の中心 に紐を巻き付けて机の上に置いて、ゆっくり紐を引いて、日本コマをまわす時のように「立方体」を少 しずつ動かし、「私は1つの面で立っているけれど自分で回転してみます」




No. 25からNo. 31は「遺稿」にも下図だけしか書かれていなかったが、ホフマンの『Die Spielgaben』 に図が掲載されていた。「立方体」の稜に紐を数回まわしてつけ、机の上などを引き、「上に浮いたり、 下に沈んだり、前に歩いたり、また戻ったり」、子どもの指で紐をつかみ、子どもの手を包むようにし て補助し、「立方体」の面の中心に紐を数回巻きつけて、ヨーヨーのように回転落下させ、「立方体は 急いでる、あわただしく進んでる、立方体は深い場所を探してる」』という一例が、『第2遊具の手引 書』に記述されている。




また、『第2遊具の箱に梁をつけて、梁に紐の端を左右の梁に結びつけ、「立方体」の面の中心に紐 をつけ、ブランコのように、上下にゆっくりと 揺り動かしながら、「上下に揺すろう上下に揺すろう、 上下の揺れは私の喜び、高く上ったり、すぐに下がったり、楽しく自由に飛び回ろう」と歌ったりする。 「立方体」の角に前と同じように棒を通すのだが、少しだけ反対側から棒を出してコマのようにして、 紐を棒の上部にかけ、キリのように回転させながら、「ごらん、私は上手に踊ります。これほど楽しい ことはありません」と歌う』という例をフレーベルは紹介している。





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